四本杉
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昭和26年ごろ撮ったと思われる西川地区住民による「四本杉」前での集合写真 |
上は古座川町西川にある丸山神社の境内にて撮影されたものです。当時このような大きな杉の木が4本たっていたそうです。重なっていますが4本たっています。この日はとても暑い夏の日だったそうです。ジージーと蝉の声が聞こえてきそうです。

昔、四本杉があったとされる現在の場所
(2008/08/24 北の西川人様撮影提供) |
四本杉の内、一番大きかった杉は大人9人くらい輪になって手をつないだ程の幹周りがあり、樹齢は推定600~700年くらいだったそうです。また、当時の境内にはこの四本杉の他にも杉の木や多くの樹齢を重ねた大木があったといいます。
そんな中この大木が切り倒されることになったわけですが、実はこんなことがあったそうです。現在紫陽花が植えられている東側に慰霊の石碑がありますが、その石碑の直ぐ南隣側に土俵があって、その土俵の周りにも大きな杉の木が2~3本あったのだそうです。
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| 慰霊の石碑 |
色鮮やかな紫陽花が目を惹きます |
それが、昭和25年9月3日に和歌山県南部を直撃通過した大型台風(ジェーン台風)により、土俵付近の杉の木の1本が倒され、本殿を囲む南側の石垣塀を壊したのだそうです。そしてその後の地域住民の会合により、このままだと今後の台風で本殿や社務所が壊される危険性があるということになり、境内にある大木らを伐採することに決定したのだそうです。この時保存する選択肢はなかったといいます。
伐採は昭和28年に行われました。伐採した業者は大阪の製材所で、入札金額は当時160~170万円という破格の金額だったそうです。
この記事を提供してくださった北の西川人さんは、昭和30年生まれの方で、子供の頃に四本杉の大きな切り株で遊んだのを覚えているそうです。そして、四本杉が現存していれば地域の様相が変わったかも知れない。何とももったいないことをしたものだと悔やまれます。今の技術を持って対処すれば保存できたかもしれません。と最後にコメントくださいました。
私も本当にそう思います。ですが当時、保存するという選択肢がなかったこと、これは意外でした。最初、この写真を目にしたとき、この四本杉は数百年もの長い間、この地区の住民とともに生き長らえ、「ご神木」として祀られた霊木であったろうと想像したからです。そしてそんな杉の木をやむなく伐採せねばならないと決断した住民の惜しい深い思い、そういうものがこの写真を通じて伝わってくるようでした。きっとそこは住民の憩いの場であったに違いありませんから。しかし、こうしてわけを聞いてみると、それは今現在でこそ感じられる思いで、当時の暮らしであれば住民の安全確保や生活するための当然の手段にすぎなかったのでしょう。四本杉は切り倒されましたが、古座川には現在もなお樹齢数百年という素晴らしい木々があちこちに存在しています。この木々たちをいつまでも守り続けたいと願います。
現在、境内にはたくさんの紫陽花が植えられ、毎年、梅雨時期になると美しい花を咲かせ訪れる人の心を和ませてくれています。そこにはきっと切り倒された大木たちの霊も温かく見守ってくれていることでしょう。
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丸山神社の鳥居
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お社
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紫陽花の種類も豊富で、自由に歩いて間近で花を楽しむことができます。
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お社前の狛犬
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神社前にある西川区民館 西川神楽保存舎
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| この記事は、北の西川人様の提供です。ありがとうございました。 |
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